鹿児島県肝属郡、本土最南端にあるブルワリーがハニーフォレストです。
営業時間が土日のみと旅行者には若干ハードルが高く、訪問時が平日だったこともあり行くのを躊躇ったのですがとりあえずお店の前だけには行ってみるかと思いバイクを走らせました。
ブルワリー駐車場にバイクを停めてボケーっとしていたところ偶然業務のためにブルワリーに来ていたブルワーさんに声をかけていただき無理を承知で店内に入れて頂きました。
その場で飲むことはできませんでしたが色々お話を聞くことができました。
ハニーフォレストというのは何故かといえばご家族の方が趣味で養蜂をやっていたりしていて、蜂蜜を原料に何かできないものかと動き出したのが全ての始まりだったようです。
昔からビールが異常に好きでという流れではなく、町おこしであるとか観光で来てくれた人への手土産なんかも少ないエリアだったらしくビールっていいんじゃない?みたいなことがキッカケで色々あって宮崎県のひでじビールへの修行にたどり着いたとのこと。
知識もほとんどない状態で始めたとおっしゃっていたので、行動力には感服です。
話を聞いていくうちに知ったのですが、いわゆる発酵タンクがありません。仕込んだビールをどうやって発酵させるのか。
なんとケグ発酵でした。
ベアードビールが初期の初期にやっていたようなスタイルだったように思うのですが、今の時代でここまで小さいブルワリーは他にないのではないでしょうか。
どうしてもタンクを入れるスペースであるとか諸問題が発生した時に、ケグでやってみたら?の提案がひでじビール側からあったようです。
通常と違った手法でやっていることが多く、やろうとしていることが行政になかなか伝わらないという煩わしさもあるようです。
それでもやっちゃうんだからすごいです。
バー営業も醸造もお一人でやられているとのことで、早いところもうちょっと余裕ができて機材導入やブルワリーの平日営業などもできればいいですね。応援してます。
南の方の県ならではの柑橘を使ったシーズナルなどにも力を入れているようです。味の方はまだまだといったところですが、地元で活動する気合いがとてもある方なので、設備の充実とビール経験を積んでもらえると途端に味のグレードが上がると思いました。
ここ肝属郡のハニーフォレストがある場所はフェリー乗り場が近くにあるので、砂風呂で有名な指宿には割とすぐに行けますが、やはり基本的には不便な場所にあるので気合い入れて訪問してみてください。