美味しいビール飲もうね!

ビールボーイを追ったら素敵な出会いがあった話

こんにちは。beergeek.jpのだっちょです。

今これを書いているということは図らずも訪問した四万十の街を惜しまれつつ後にした状態なのだろう。

そもそもの話の始まりは丸亀のミロクブルワリーでの何気ない会話の一コマ。

「ビールボーイって知ってますか?」

店員さんにそんな話を振られて真っ先に思ったのは「渋谷の?」だったが、どうも店ではなくて人のことらしい。

一体誰なんだろう。話を聞いてみると、

ビールサーバーをかついで自転車で日本一周してるイカれた男がいるらしい!!

ちょっと待ってくれよ。

めちゃくちゃ面白そうな人じゃないか。

と、同時に。

自分がやってる旅が霞んでしまうような、嫉妬に近いような感覚にも襲われた。

本来、こちらから個人に関わりに出向くことはないのだけど、ビールボーイの居場所が元々通ろうと思っていた経路に近いこともありテンション上がって堪らずDM。

「会えませんか?というか追ってもいいですか?」

清々しいほどのネットストーカー。

快く了承してくれたビールボーイに感謝。マジでありがとう。

ということで、徳島県徳島市から本来であれば高知市に行く予定を変更し、100キロほど南下した四万十市まで来た。

晴ればかり続いた中で久しぶりの雨。

3時間半雨に打たれながら到着した四万十市。

どんな街なのかもわからないまま指定された場所はBLUEHAIRという地元の美容室。

なぜビールボーイはそこにいるのか、そもそも何をしているのか。

中を覗くと盛大にバーベキューをしている数名の方々。

いた。

こちらはビールボーイの容姿を確認していたので本人はすぐにわかった。というか一度見てわからない人はいないと思う。

しかしなぜここに?

理由もわからないままバーベーキューに参加させてもらい、飲食を共にしていく中でいきなりの自己紹介をした。

いやいや、あんた誰なん?

普通はそうなる。

しかし何故だか元から知り合いだったかのように平然と受け入れてくれる方々は美容室BLUEHAIRの方々とその仲間達。

早速ビールボーイの伝家の宝刀「背負い樽麦酒注ぎ」を体験し乾杯。

とりあえず。まず最初に。なんでもいいから。

なんでここにいるのか教えてくれ。

で、話を聞いてみると。

ビールボーイ本人も会ったばかりの方々であったことが判明。

なんでも、徳島で会った方の兄弟が四万十に住んでいて「行くなら会ってみたら面白いよ」と話が進んだらしく、歓迎会のような飲み会が開催されていた模様。その現場にどこの馬の骨かもわからない男が乱入するという意味不明な状態になったというのが今回の構図。

ただでさえ無理言って追っかけてきたのになんだか申し訳ない。

しかし私は持っていた。

お返しするだけの面白いビールを。

飲みましょ飲みましょ。

こうなったら平然とバーベキューに参加するしかない。

意を決して飲み食いを始めた。

ではここでビールボーイとは一体どういう男なのかを少しだけ感じたままお伝えしたい。

自転車で日本一周。

この手の荒業を敢行する達人はコロナ禍以降増えたようにも感じる。とてもすごい事だし15年ほど前の自分なら憧れていたと思う。

しかしそれだけなら外から見守るだけで我関せずではあったが、彼はなんとビールサーバーを持参し日本を回っているという。

見知らぬ街で、全国でビールを提供し、暗くなってしまった世の中に笑顔をお届け。

百歩譲ってそれならまだ理解ができる。移動販売でビールを売っている方もいるのだから。

しかし彼のスタイルは違った。

一般宅を周り「ビールいかがですか?」「お仕事終わりでいっぱいいかがですか?」と突撃訪問している。

毎日ではないかもしれないが、ちょうど噂を聞きつけた日にやっていたインスタライブではまさにその訪問DAYだった。

ガチすぎて死ぬほど笑った。

このご時世で。コロナとかそういう次元じゃなくて。ちょっと何やってるかわからない。

久しぶりに破天荒を目撃して興奮した。

「ごめんねぇもうご飯食べちゃったのよぉ」

などと断られたりする中で、ビール提供を承諾してくれたオバちゃまとの談笑を陰ながらインスタライブでずっと見ていた。

基本的には爆笑していたのだが、そこには地元の方の優しさであったりビールボーイの努力や想いを感じることができ感動すらしてしまった。

当たり前じゃなさそうなことを当たり前にできるアグレッシブさ、人を笑顔にしたいという心意気。

簡単な言葉になってしまうが、すごい男だ。

こうしてなぜか乱入してしまったバーベキュー。ビールボーイはお祭りスタイルの正装で120%稼働中。フリービールを頂き乾杯を繰り返す。

ともなればこちらも色んな味のビールを紹介させてもらうことにしよう。時は来た。

徳島2nd story ale works6種。

今夜は何かあるかもしれないと買っておいて本当によかった。

買った時はそこまで詳細を確認はせず、どうせ飲むからと全部くださいスタイルだった。

よく見てみると大勢でシェアするためにラインナップされたような完璧なビールたち。

WCIPA、フルーツ、ミルクスタウト、バーレイワイン、フルーツブレットファーム、ファームヴィンテージ。(適当で失礼)

ビールボーイはキリンを。僕はクラフトを。かなりバランスの良いビール会へと発展。

しかも四国内のブルワリーで今日買ってきた来たものをその日のうちに四国の方と賞味する。最高。

ただ美味しいというインパクトだけでなく、ローカル性などもお話しさせてもらい面白さは伝えられたと思う。

そうこうしていたら、酒が出てきた。BLUEHAIRハツさん提供。

久礼のキリン柄というもの。商品の説明など丁寧にしてもらい。せっかくなのでと高知名物“可杯(べくはい)”を体験させてもらった。

3種の杯とサイコロ。

一つは量が多く、一つは穴が空いており、一つは小さくてセーフ的などれに当たっても結局飲まなくてはいけない恐ろしい文化。

ただただ楽しい時間が過ぎていく。

飲食を共にする中で、当初知りたかったビールボーイの素性はもちろん居合わせた方々の生活感や人生を聞き思った…

この場にいる人みんな頭おかしい人ばっかだな!

言うまでも無く良い意味で。敬意を込めて。

ビールボーイをひたすらに追った結果、想像以上の経験をさせてもらった。

突然すぎる訪問を受け入れてもらった挙句、ビール代金を支払うと申し出てくださった皆様。

遠慮はしないと決めた人生。だが全身全霊で遠慮した。

押しかけ強盗スタイルで訪問したのにさらにお金もらうわけには絶対にいかない。

何度も断ったが、相手も引く気がないなと感じた。

なので!このお金をプールさせてもらうこととし、またビールを持参しての四万十再訪問を誓った。

このお金は旅の資金には致しません。

必ずビールと新しいストーリーを持参してまた来ます。

ビールボーイという奇跡の男が巡り合わせてくれた出会いに心から感謝。

出会った人に書をプレゼントしている彼。

頂いてしまった。

麦種運男

ビール運び男なのだが、「運(うん)」ともとれる。嬉しいお言葉。

芸達者な男である。芸人とはこういうことを言うのだなとしみじみ。

本当に本当に体には気をつけて旅を続けてほしい。

いつの日か東京でも会えたら会おう。

本当に本当に心から感謝。行動の仕方、人との接し方を改めて考えさせてくれてありがとう。

ビールボーイの詳しくはこちら

ビールボーイインスタグラム

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