日本を代表する島。なぜだか島感がないと思ってしまうのはきっと「島は沖縄の離島だけ」的な都会人根性のせいかもしれない。
大自然があったりトキがいたり金山があったり。知っているのはこのくらいの情報。行こうと思ってもなかなか行こうとすら思わなかった近くて遠い本州県の島。
実は佐渡島初のブルワリーができていたことは知っていた。
どこからともなく流れてくるTwitterのタイムラインが情報源だったと思うけど、オーナーの藤原さんをフォローするとフォローバックしてくれたりして。特になんの絡みもないけどこの一つのきっかけで行動するのがモットーなので現地に行って来ました。
ブルワリーレポの前に佐渡未経験のビール好きの方のためにどうやって行くのかもかなりざっくり書いておきます。
まず、車などの車両をフェリーにのせようとすると馬鹿高いです。よほど気合い入れた家族旅行や長期滞在以外は“身ひとつ“で乗船する方がいいのかもしれません。僕は150ccのバイクを乗せて往復16000円くらいでした。観光する場合は車両必須ですが、今回はビール探訪原理主義の方のためのアドバイス。
船にも高速船と車両運搬可能な大型船があります。高速船はやはり高い。すぐに行ってすぐに帰って来られるかもしれないけどそれは流石にもったいない。
ってことで大型船で新潟港から3時間。佐渡の両津港に到着するプランがおススメだと思います。片道3000円くらいです。
ブルワリーも両津近辺にあるのでちょっと散歩好きの人ならフェリー乗り場から歩き圏内で訪問することができます!
で、本題のブルワリーです。
2021年の夏くらいにクラウドファンディングで佐渡初のブルワリーを作ります!というプロジェクトを発足。短期間で700万円の資金調達に成功し見事開業した出来立てホヤホヤのホヤなブルワリー。
この辺の情報はウェブでお願いします。
早速訪問
昼は昼でまた開放感あるのでしょう。
この場所は天領盃酒造の敷地にありながら独立した建物なのでばっちりブルワリーないでたちです。
店内はスタンディングメインでゆったり10人くらい入ればちょうどいい距離感を保ちつつ混んでるかなって感じ。
ウェストコーストIPAのClean Code。
クリーンコードってなんとなくプログラミング的な何かを彷彿させるのだけど、それもそのはず。オーナー藤原さんはゴリゴリのITエンジニア出身だそう。
まだタンクを置く余地があるのでいざとなったら増設お願いします!写真右手の一般家庭にも置けそうな小さな設備で色んなビールを試行錯誤したりしているのだそう。
缶詰やってるのは本当に正解。佐渡という立地柄、輸送問題がどうしてもつきまとう。ので重たいボトルよりは当然缶だよね。
やるかやらないかで、t0ki breweryはやっちゃうブルワリーだったって事だね。
翌日買えばいいかと思って初日に買わずにいたら売り切れてましたー!観光客の方は多く来店したとのこと。ほしいビールがあればすぐ買えって死んだおばあちゃん言ってたっけ…
あまりにも自然に過ごせたので、もし開業直後のブルワリーだと知らなかったとしてもある程度歴のある人がやってるのかなって思っていたと思います。そのくらいトータルクオリティの高い場所でした。
ビールに関してもホップがかなりいい感じだなぁとお尋ねするとホップは自社輸入をしていて新しいやつだからかなりフレッシュですよと。
場所柄とかはもう関係ないんだね。そこに求める可能性があれば追い求めるじゃないですかという話でしたね。
訪問時タップ数は4から6種で、自社が2種とホップコタンが入っていました。なぜホップコタン?
オーナーの出身地が北海道だったみたいです。横浜にも住んでいたことがあるようです。なんだか情報が多い。
「なぜ縁もゆかりもない佐渡で開業を?」
「佐渡にブルワリーがなかったからです。」
このオーナーの藤原さんという方、転職の仕方や行動力、あと話していて思ったけど生粋のブルワーとはまた違う視点でビールの行く末を考えられる経験と実績を持ち合わせている方だと感じました。
もちろんビールの味に対しての熱意と研究にも余念がありません。
マジで今後に期待です。
佐渡出身で元々醸造に興味があってタイミングよく入社できた20歳のアシスタントの青年やホテルのコンシェルジュを思わせる丁寧さと細かな配慮が光る女性の店員さんも印象的でした。
また来年飲みにきてくださいよ!
非常に嬉しい言葉を頂いてお別れしましたが、また佐渡観光きた時は寄ってくださいね的な定型的なものではなく
来年もっと美味しく面白くしてるのでビール飲みにきてくれよ!
そんな強いメッセージであると受け止めたので、また必ずお伺いします。
外部リンク:t0ki brewery