1996年よりビール醸造を開始。いわゆる地ビール期から現在に至るまで宮崎を代表するひでじビール。
もちろん名前もビールも知っています。検索をかけるとわかると思うのですが、その立地。
大自然…。
ここでビール造ってるのか!?というよりはただただ絶景が目に入ってきます。
目の前に広がる断崖絶壁のその山は行縢(むかばき)山というらしく、日本とは思えない絶景です。
ビール的にいうとカナダのHOWE SOUNDの目の前の絶壁によく似ています。(調べてみてね
こんな絶景を目の前にビールが飲めるのか!?いつかは行ってみたい。いや、必ず行くぞと心に決めてからもう10年以上経ってると思いますがようやくの訪問です。
延岡市内から車で30分くらい。田んぼ道を進み、やがて林道へ。明らかに空気が冷たくなるのを感じます。
あれ?思っていた雰囲気と違うな?
というのも、工場を拡張するにあたり、シンボルとも言える茶色い三角形のビアレストラン的な建物を覆い被せるように新しい建物を増築したのだとか。写真を見ると建物の後ろに三角屋根。
すでにレストラン営業はしておらず、工場として佇んでいるひでじビール。調べなかったのも悪いけどウェブサイトにも旧社屋が未だに使われているのでオイオイオイ〜ってツッコミを入れつつあたりをウロウロ。
とりあえず現地購入くらいはできるだろうと思い閉まっていた扉横のインターホンを鳴らす。
担当の方にお越しいただきとりあえず入場。
さすが大きな工場だけあって外から見学できるルートがありました。
仕込みタンク発酵タンクの大きさのギャップからタンクを適量に満たすために複数回の仕込みをすることもあるのだそう。
ここまではどこにでもあるビール工場の見学でしたが、ひでじでは製麦も行っているとのことで設備を見せて頂きました。
こんなに間近に製麦装置を見せてもらえて感動しました。
日向夏やマンゴーなどビールに使っても絶対いいじゃん的な名物がたくさんあるので、これぞ宮崎のビールです的なプロダクションが多いですね。
昨今流行りの個人の主張が強い小さいブルワリーのやり方とは反して、大手に寄ったビール産業への取り組みを感じさせる場所なのでマニアが泣いて喜ぶようなエクストリームな味わいのビールは少ないですが、より多くの人にビールを届けたり地元の一般商店への普及を考えたグローバルかつローカルな取り組みをしているようです。グローカルと謳っているとのことです。
大手ビールとの関わりも他の小さいブルワリーに比べれば親交があるようで、大手各社のクラフトシーンへのアプローチの仕方なんかも独自に感じ取っているようで、あそこはこうであそこはこうみたいなちょっとここでは書けないお話が聞けたのも現地に行ってこその経験なので面白かったです。
一概になんの理由もなく大手を否定するのは間違っているんだなと再認識ですね。
ところでなんですけど、絶景こと行縢山は地元の人はかなり小さい頃から山に登ったりするみたいです。
山の谷間にある滝へも行けるみたいでその登山道入り口まで行ってみたのですが、今まで見たこともないガチの酷道だったので引き返してきました。歩きで1時間以上険しい道を登れる方は是非行ってみてください。そして帰りにビール買ってくルートがおすすめですよ!
外部リンク:ひでじビール