鳴り響いた1通のLINEは絶望へのカウントダウンだった

夜9時過ぎ

1通のLINEが届く

beergeek.jpさん助けてください

バンドの後輩だ

というか

手下とさえ呼んでいる

正真正銘の

後輩中の後輩だ

なにやら話を聞くと

ある場所からドラムセットを運んでほしいと

車持ってる人なかなかいなくて

とのこと

スケジュールをミスしたらしく

当の本人は同行できないが

緊急とのこと

こんな急に頼める人なかなかいないだろう

ここはなんでも屋のプライドにかけてと

快く承諾した

深夜0時すぎ都内某所

◯◯荘と名のつく木造アパート

共同玄関に鍵はかかっていない

ここからまずドラムを搬出をしなくてはいけない

部屋に入るとハードケースに収納されたドラムの数々

ちょまて

デカすぎる

話にはきいていたが

通常よりも口径が大きいバスドラム

それがハードケースに入っている上に

ツーバス

試しに車にもっていくと

その存在感に

HONDA N-BOXの小ささを実感したほどだ

バンドマンだから

車への機材搬入テトリスにはいささか自信はある

しかし一度で運べないのではと瞬時に感じた

どうする

とりあえず他の機材ももってくるか

室内にもどり

キャスターのついた通称棺桶ケースに手をのばす

ちょまて

重すぎる

その重さギターのキャビネットの比ではない

5〜60キロほどあったのではなかろうか

いやたぶんもっとあったはず

そんなものを深夜の木造アパートから

ひとりで静かに搬出なんて

正気の沙汰ではない

ぜったい真似しないでほしい

本来2人でやる作業だ

モノも大きいそして重い

マジでどうすんだこれ

ちなみにドラムはラック仕様のフルセットで

フロアタムも2個ある豪華セット

とりあえずテトリス開始

あーでもないこーでもないと

何回も入れ替えたりして

なんと奇跡的に全てが入った

あとひとつでも載せるものがあったら

入らなかった

そのくらいギリギリ

助手席にも山積み

安全面的にギリアウトだったと思う

搬送先がそこまで遠くないのが幸いだったが

重たい棺桶をまた持たないといけないのかと

気分が落ち込んだ

棺桶にはキャスターがついてるものの

搬送先は砂利道のため

気合いで持って運んだ

雨が降る中搬出を終わらせ

帰路へ

もうクタクタだ

感謝なんていらない

褒めてくれなくてもいい

普通に作業代請求させてくれ(泣

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