BEER×BANDイベントその① 〜日本のクラフトビールの現状〜

こんにちは。beergeek.jpです。

ちょっと意味深なタイトルにしてみたのですがご期待に添えるような具体的な話は何もない段階であることをまずご理解下さい。

ちょっとした個人的見解を述べたいなと思っています。

昨今クラフトビールという飲み物が流行りつつある中で、次に流行るべき考え方はクラフトビール(またをマイクロブリュワリーのビール)はアートであるという事。

アートとは…

【表現者あるいは表現物と、鑑賞者とが相互に作用し合うことなどで、精神的・感覚的な変動を得ようとする活動。】

ウィキペディアではこのように表現されていました。

たとえばビールの根本的な製造方法をお話すると、ホップやモルトといった個性的な原料を使用しますが、ホップにはフローラルな香りだとかフルーティ、スパイシーな香りというバリエーション豊かな香りと表現される特徴があり、一様にホップがこういう香りのするものだとは言い切れない程の種類があります。

しかしながら日本でもっとも売れているビールというものはのどごし、キレ、キンキンに冷えたという謳い文句を前面に押し出したもので、もともとの原料の特徴を押し殺しているものが非常に多いのが現状です。

日本のビールはそういうスタイルのビールだと言われてしまえばそれまでなのですが、あまりに大手ビールのシェアが大きなことや、そもそもビールがそんなに好きではなく新しいものをなかなか受け入れられない国民性もあってか未だにクラフトビールは一部の人間の楽しみなのであります。

大手の悪口はここまで。

しかりクラフトビールを造る小さなブリュワリーは全部が全部アートを感じるビールを造っているでしょうか。

お土産品として単に面白い材料などを使ったビールを造る傾向はあるにしてもそういう類のビールが根本的にビールとして美味しいかと言われると…違う場合も多いので物珍しさから買ってしまう人が哀れです。

最近流行っているアメリカンスタイルのIPAなども各社発売していますが、流行っているから造ってみたという特にこだわりを感じないようなビールもないとは言えないのではないでしょうか。

そういうビールが美味しいのか不味いのかをわからず飲む事ほどお金の無駄遣いはありません。

ビール造りはサイエンスとアートである。と某有名ブリュワーが言っていました。

サイエンスを理解し、美味しいビールをつくる。アートを理解して何をどう表現したいのかをユーザーに提示する。

このふたつの総合点数が高いビールというのは…非常に残念ながら日本のクラフトビールシーンにおいては簡単に数えられる程度のビールしか存在しません。

その証拠に流行っているクラフトビールバーにどのくらいの割合で日本と海外のビールがサーブされているのかを見てみると、思いのほか海外ビールがメインで取り扱われている場合が多かったりします。

日本において、日本のクラフトビール人口を増やす前に醸造者達の技術的底上げをしないと、飲んだ瞬間うまい!と言えるようなビールはお目見えしないのではと危惧します。

さて、日本の悪口もここまでにして…。

アメリカには醸造技術の基礎を学べる機関や資料が数多くあり、中には仕事を捨ててまでブリュワリーに転向する人も少なからずいます。それだけビールを愛する人間が多く、政府からのブリュワリー開業認可も日本に比べれば通りやすくなっています。

彼らは常に良い物を提供するために様々な努力をしていますが、良いブリュワリーほどユーザーに媚びていない様な気がします。

それこそ販売量を増やしたいのであれば大多数の人間が好むスタイルをとにかく大量に醸造し、大きな街に配給すれば良い話ですが、それはアート以前にビジネス的なビールを造っていることになります。

俺のビールはこういうものだ!

という自己主張が強く、オーディエンスがその主張を支持し、広める。

こうして人気になったブリュワリーのビールはよほどの事がない限り衰退はしないはずです。

過大広告で一時的に人気が爆発した流行ビールよりも、そのビールの根強いファンがどれだけ多くいるのかということの方が当然味の保証にも繋がります。

個人的に訪れた美味しいビールを造るブリュワリーには大きな特徴があります。

それはビールのネーミングをしっかり付けているところが非常に多いということ。

説明書きのようなペールエール、スタウトというだけの名前ではなく、たとえばアメリカインディアナ州の3Floyds BrewingのZombie Dustというビールがそうであるようにファンの間ではビールの名前を聞いただけでどのような味わいのビールであるかがわかるのです。

知らないあなたは是非知って下さい!

と、そのビールのファンが次々にリコメンドすることで不動の人気を誇るまでにいたります。

それにネーミングやそれに見合ったラベルデザインというものはただのビール好きでない層にもその会社の方向性をアプローチすることができます。

社長の猫好きが高じてラベルには必ず猫が描かれているとか、メタルやホラーが好きだからそれっぽいおどろおどろしい名前をビールにつけるとか。

ビールの味をすごく細かいレベルまで飲み分けられる天才でない限り、同じスタイル、同じスペック、同じ醸造技術をもって造られたビールのどこがどう違うのかという差を判断することは出来ないかもしれないですが、ネーミングセンスやラベルデザインなどの見た目を好みの判断材料にすることはできるはずです。

ビール造りにおいてのアートとはいったい何か。正解はわかりませんが、味以外の見た目や方向性を明確にしめしているビールも実にアーティスティックであると言えます。

そこで!

同じアートを提示する人間として挙げられるのがミュージシャン。

彼らも同じくアーティストなのです。

自ら造ったものをお披露目するライブがあり、形として残すアルバム制作などがあります。

クリエイターがいて、ファンがいる。そしてその音楽性はビジネス音楽でない限りはオーディエンスには媚びません。

アートをさらに極めるために日々の練習があったり、曲作りがあったりします。

結局のところ製造業という面においてはどの分野にも共通していることなのですが、やはり音楽とビールというものはただのビジネスでなく、その人の生き甲斐にもなりうるくらいに身近で、一生揺るぐ事のない文化なのです。

では音楽とビールの架け橋として何かできないものかと今まさに考えています。

少々前置きを書きすぎてしまったので続きは「BEER×BANDイベントその② ~音楽とビールの化学反応~」にて。

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